抵抗体電極

 めっき前の電極抵抗が大きく、めっきによる金属皮膜の膜厚変化とともに電極抵抗が大きく変化し、電解槽全体の電位分布が時間変化する場合の解析事例です。 先の事例では、電極抵抗が極端に小さく無視できると仮定しています。しかし、この場合は電極抵抗が無視できず、さらに電極抵抗が時間変化します。このよう な場合に、堆積要素と過電圧要素を使用して、電解液と電極を一括した解析を行います。
 モデルは、左より39mmの位置に幅2mmの切り込みがある薄膜(シート抵抗100mΩ/□)に両端から給電し、硫酸銅めっきをした場合です。下段から薄 膜、堆積要素、過電圧要素、電解液、アノードの構成になっています。

●解析条件

めっき液 硫酸銅めっき液
めっき液の電気伝導度 
50S/m
電極の電気伝導度 シート抵抗 100mΩ/□
銅の電気伝導度
5.9x107S/m
銅の電気化学当量
3.29x10-7kg/C
銅の密度
8900kg/m3
電流効率
1.0 
電流−電位曲線(カソード) η=1.5x10-4 i
電流−電位曲線(アノード) η=5.0x10-4i
平均電流密度
3.0A/dm2
めっき時間
40min
  η 過電圧(V)、i 電流密度(A/m2)

モデル形状


解析結果

●等電位線図

遮蔽なし
めっき時間 5sec

遮蔽 0mm
めっき時間 15sec

遮蔽なし
めっき時間 1min

遮蔽 0mm
めっき時間 3min

遮蔽なし
めっき時間 10min

遮蔽 0mm
めっき時間 40min


●電流ベクトル図

遮蔽なし
めっき時間 5sec

遮蔽 0mm
めっき時間 15sec

遮蔽なし
めっき時間 1min

遮蔽 0mm
めっき時間 3min

遮蔽なし
めっき時間 10min

遮蔽 0mm
めっき時間 40min


●カソードの電位分布

遮蔽なし
step1:5s setp2:15s setp3:30s setp4:1m setp5:2m
遮蔽 0mm
tep6:3m setp7:5m setp8:10m setp9:20m setp10:40m

●カソードの電流分布

遮蔽なし
step1:5s setp2:15s setp3:30s setp4:1m setp5:2m
遮蔽 0mm
step6:3m setp7:5m setp8:10m setp9:20m setp10:40m

●カソードの膜厚分布

遮蔽なし
step1:5s setp2:15s setp3:30s setp4:1m setp5:2m
遮蔽 0mm
step6:3m setp7:5m setp8:10m setp9:20m setp10:40m

Copyright MUSASHI GIKEN LLC. All Rights Reserved
.